School of Government, Kyoto University Morotomi Lab.

京都大学公共政策大学院 諸富研究室

地域再エネ共同研究プロジェクト

Research Project on Local Renewable Energy Economics

メンバー紹介

共同研究メンバー(京都大学)

諸富徹(研究代表)

京都大学公共政策大学院 教授
1998年京都大学大学院経済学研究科博士課程修了。
1998年横浜国立大学経済学部助教授、2002年京都大学大学院経済学研究科助教授などを経て、2010年同教授。
2025年4月より現職。
2011年の東日本大震災(および福島第一原発事故)を契機に再エネ研究を本格化。
分散型エネルギーシステムへの移行と、地域再生への貢献を念頭に置いた再エネ研究を手掛ける。

呉欽華

京都大学公共政策大学院 特定研究員
2025年、神戸大学大学院経済学研究科博士課程を修了し、同年4月より現職に就任している。
今後は、分散型電力システムの構築が地域に与える影響を中心に研究を行う。地域再エネの導入は、環境への配慮、電力の安定供給、災害に強い地域づくりに加え、地域資源の有効活用を通じて地方の活性化や循環型持続可能な発展を促進し、地域の魅力度を向上させることで地域再生を推進することができると考えられる。今後の研究課題としては、空間計量、空間統計、地理情報システムを用いた地域分析により、分散型電力システムおよび地域再エネの導入による直接的な経済効果と、スピルオーバーによる間接的な効果の定量評価を行い、地域全体への影響を明らかにすることを目的とする。

石田恭明

京都大学大学院地球環境学舎 博士後期課程
地域再エネ共同研究プロジェクトRF(リサーチフェロー)

2022年、京都大学大学院地球環境学舎修士課程を修了。
修士課程では、電力小売市場における顧客獲得競争ついて、ミクロ経済学・産業組織論の観点から理論的研究を行う。現在は、経済理論を骨子としたモデル開発のほか、電力サービスの登録傾向の計量分析等にも取り組んでいる。今後の研究では、卸市場と相対取引の関係、系統への投資といった内容にも取り組む。
日本の電力市場は、独自の発展を遂げ、複数の市場が重なる複雑なものとなっている。地域再エネ研究会では、電力システム改革の動向サーベイのほか、電力市場の経済学的整理、シミュレーションモデルの読み解き等の解説にも取り組みたい。

工藤大樹

京都大学大学院 経済学研究科 博士後期課程
地域再エネ共同研究プロジェクトRF(リサーチフェロー)

これまで、主に日本とドイツに焦点を当て、地域脱炭素や再エネ事業の推進が都市・地域の経済成長とどのように結び付けられてきたのかに注目してきた。今後は、新自由主義的政策に取り込まれた都市の環境政策が引き起こす社会問題の実態を明らかにするとともに、それを乗り越える公共政策の可能性を検討する。研究においては、国内外問わず実際に対象地域に足を運び、現地の住民や行政、民間企業や各種団体などの多様な関係者の声を聞くことを大切にしたい。

共同研究メンバー(日本風力開発株式会社)

須藤 豊

執行役員
2002年日本風力開発入社。風車の調達、風力発電所の建設管理やオペレーション・メンテナンス(O&M)に従事。O&Mでは各地に事業所が設営され、地域の人々が発電所の運転と維持管理を行っている。本共同研究では、再エネによって地域が活性化し、発展するヒントが得られる事を期待している。
前職は総合商社にてインドネシア、マレーシアに駐在。

中泉昌光

洋上開発部 顧問
2021年日本風力開発入社。洋上風力発電事業における漁業及び漁業地域との共生を担当。本共同研究を通じて、漁業地域など条件不利地域における新たな地域資源である再エネによる地域再生に取り組んでいきたい。
前職は農林水産省(水産庁、官房国際部、研究機関)にて政策立案及び東京海洋大学産学地域連携推進機構特任教授としてデジタル化に関する研究に従事。
工学博士、技術士(総合技術監理・建設・水産部門)

千葉恭平

洋上開発部 部長
東京大学経済学部卒。2016年日本風力開発入社。経営企画業務を経て2018年より洋上風力発電事業に関する業務に従事。洋上風力発電事業に関する初期検討、利害関係者との合意形成、各種調査を含むプロジェクトマネージャーを担当。本共同研究を通じて得られた成果を実際の洋上風力発電事業や地域活性化につなげたい。
前職は大手監査法人にて会計監査、アドバイザリー業務に従事、その後大手総合商社において食品分野の海外事業投資業務及び国内関係会社のターンアラウンド業務を担当。
公認会計士、日本証券アナリスト協会検定会員

伊藤健司

蓄電池事業部 部長
九州大学大学院経済学府経済システム修士課程修了。 2009年に建設コンサルタント会社へ入社後、国内・外資系エネルギー会社で太陽光発電を中心とした再生可能エネルギー発電所のプロジェクト・マネージャーを歴任。
2025年よりグループ会社である前田建設工業㈱から日本風力開発に出向し、現在は大規模蓄電池事業の事業開発に従事。本共同研究では、今後の再生可能エネルギーと地域共生の在り方について知見を得られることを期待している。

阪口光彦

再エネ運用部 顧問
1992年鉄鋼メーカー入社。一貫製鉄所における電力・ガスの需給管理、省エネ技術開発、環境関連プラント開発に従事。2005年エネルギーベンチャー企業の新電力事業立ち上げに参画、需給管理業務に従事。
2018年日本風力開発入社。Post-FIT風力発電所の活用方法の検討などを担当。本共同研究では、再エネを最大限活用し地域課題解決にも資する地域新電力の在り方についての知見を得られることを期待している。

田口侑季

洋上開発部 マネージャー
2019年日本風力開発入社。青森県の洋上風力発電事業において、地域貢献策の立案実行を含む地域関係者との合意形成を担当している。本共同研究を通じて、地域のニーズを的確に捉え、活性化と持続的発展に結びつけたい。
大学卒業後は、シンガポールに所在する外資系金融機関にて先物・デリバティブ・外国為替・貴金属の決済業務に従事。その後、外資系プライベートバンクへ転職し、富裕層向けのウェルスマネジメント業務を経験。